歩幅プラス10cmは、健康寿命を延ばすためのウォーキング方法です。加齢とともに狭くなる歩幅を広げることで、健康維持につながります。
そこで今回は効果的なウォーキング法「歩幅プラス10cm」の効果をご紹介します。
ウォーキングを「ただ歩く」から「健康寿命を延ばす歩き方」に変えていきましょう。
みんなで健康寿命を高めましょう!
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「歩幅プラス10cm」が必要な理由
ウォーキングの質を効果的に高める方法が、歩幅プラス10cmの歩行方法です。
毎日のウォーキングは健康にとって大切な習慣です。しかし、ただ距離を延ばしたり、だらだら歩くだけでは、期待するほどの効果は得られません。
実際に、筋肉量が減少するサルコペニアや肥満、ロコモティブシンドロームなどを予防するには、ウォーキングの質を意識することが重要です。
平均の歩幅を知っていますか
若い人でも、意識しなければ歩幅は狭くなってしまいがちです。
一説によると、ご自身の身長から100cmを引いた数が最適な歩幅といわれています。
例えば身長160cmの方は、160-100=60cmが適切な歩幅です。ウォーキングでは、この歩幅にプラス10cmして70cmで歩くことになります。
なお、年齢によっても歩幅は異なります。大体60代で61~69cm、70代で47~58cmほどと個人差が大きいです。
まずは自分の歩幅を計測することから始めましょう。
歩幅プラス10cmの3つの効果
歩幅を10cm広くするだけで、様々なメリットがあります。
- 歩行速度が早くなる
- ADL(日常生活動作)の低下を予防できる
- 認知症のリスクが下がる
それぞれみていきましょう。
歩行速度が早くなる
歩行速度は筋肉が衰えるサルコペニアの診断にも使われる、重要な健康指標です。
一般的には1️秒に1.2m歩ければ、歩行速度は正常です。具体的には、青信号のうちに横断歩道を渡りきれる速度が目安になっています。
歩幅を10cm広くすることで、自然と歩行スピードもあがります。そして、早く歩けば血流が増加し、心肺機能や筋肉、脳など全身の活性化につながるのです。
事実、歩行速度が速い人ほど生存率が高い、という2010年のアメリカでの研究結果もでています。特に、75歳以上で歩行速度を保っている人ほど生存傾向が強いことも報告されました。
ADL(日常生活動作)の低下を予防できる
高齢者のQOLを保つためには、立つ・座るなどの日常的な運動機能を低下させないことが必須条件です。
例えば下半身の筋肉が衰えると「すり足」になりやすく、転倒の原因となります。
一度転倒しただけでも骨折からの要介護・寝たきりになる方がとても多いのが現状です。
そのため、しっかりと歩幅を広げて歩き、全身の筋肉やバランス感覚のトレーニングを行うことが大切になります。
しっかりと歩幅を広くとることで、加齢によって衰えやすい下半身の筋肉や、尿失禁などを防止する骨盤底筋などにもアプローチできることがメリットです。
認知症のリスクが下がる
実は、歩幅が狭いと認知症の発症リスクが3倍になるという研究結果があります。
これはしっかりと歩くことで全身の血流が良くなり、脳が活性化することが認知症を防ぐ要因になるからだと考えられています。
また、体を動かさずに閉じこもっている人は、人間関係から孤立する社会的フレイルに陥りやすくなります。フレイルは認知症になる大きな原因のひとつです。
その一方、ウォーキングなどで積極的に外に出ている人は人とのつながりを維持しやすく、フレイルになりにくいと考えられます。
「たかがウォーキング」と思われる方も多いのですが、実は歩くことには健康に過ごすために欠かせない要素がたくさん詰まっているのです。
正しく歩いて健康になろう!
せっかくウォーキングをするなら、歩幅を今よりプラス10cmで歩いてみましょう。
歩行速度を上げながら、姿勢良く、大股で移動することを意識することで、生活が変わってきます。
急に歩幅を広げるとバランスを崩しやすいので、まずは自分のやりやすい歩幅から挑戦してみることが大切です。
健康寿命ポータルでは、日常に簡単に取り入れられる運動なども紹介しています。ぜひ他の記事も参考になさってください。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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