健康寿命が縮む原因はさまざまですが、実は日本では平均寿命と健康寿命の間には10年近くの差があります。

つまり、このまま何も対策をしなければ、多くの方が要介護や寝たきりなど心身が不自由な状態で10年以上生活しなければならないのです。

そこで今回は、健康寿命が縮んでしまう原因を詳しくご紹介します。

まずご自身のに当てはめながら読んでいただき、改善ポイントを探してみましょう。

みんなで健康寿命を高めましょう!

健康寿命が全国平均より10歳も長い町・大阪府太子町から、健康的な日常生活を続けるためのヒントをお届けしています。

平均寿命と健康寿命の差は

健康寿命とは、日常生活に制限がなく自立した状態で生活できる期間のことです。

近年、日本における健康寿命は男性で72歳、女性で75歳ほどです。

平均寿命と比較すると、具体的に男性約9年・女性約12年もの差がみられます

つまり多くの方が、人生の最後の約10年間介護や医療のサポートなしには生活できない状態で暮らしているのです。

介護状態になるとご自身も大変ですが、家族にも負担をかけてしまいます。

そのため、現代では単に長生きするだけでなく、いかに健康に長く過ごせるか、が重視され始めているのです。

健康寿命の定義とは?言葉の意味や、平均寿命との違いを解説

健康寿命の定義は、要約すると「日常生活を健康的に過ごせる期間」のことです。 いわゆる寿命は、生まれてから死ぬまでの期間です。これに対して、健康寿命は、生まれてか…

健康寿命を縮める原因とは

健康寿命を縮める要因は大きく以下の4つに分けられます。

  • 身体機能の低下
  • 生活習慣病
  • 生活習慣
  • 認知機能の低下

それぞれの要因とそのリスクについて詳しく見ていきましょう。

身体機能の低下

まず、健康寿命を縮める大きな要因が身体機能の低下です。

例えば筋力が低下すると転倒や骨折のリスクがあります。こういった転倒は要介護に陥るきっかけになるため、予防するに越したことはありません。

また運動不足の人はがんや心疾患、認知症、関節疾患にもなりやすいです。

特に高齢者では年齢を重ねるごとに心身が衰弱する「フレイル」に陥りやすくなるため、意識して運動習慣を維持することが重要になります。

フレイルとは?老化による抵抗力と体力の低下

フレイルは、健康寿命を伸ばすために克服すべき身体の状態です。老化によって体力が落ちることは避けられませんが、予防のための対策は重要です。日頃からの心掛けやケア…

生活習慣病

生活習慣病は、実は日本の死因の約60%を占めています。

例えば、以下のような疾患にかかると、健康寿命が大きく縮む原因になるのです。

  • 循環器疾患(脳卒中や心疾患など)
  • がん
  • 糖尿病
  • 慢性閉塞性肺疾患(COPD)

特に令和4年の主要死因は1位が悪性新生物(がん)、2位心疾患、4位脳血管疾患の三大生活習慣病となっています。

この3つの生活習慣病だけで、実はあわせると全体の46.4%にものぼるのです。

生活習慣

次に、健康寿命を縮める原因として「生活習慣」が挙げられます。

  • 喫煙:COPD・循環器疾患やがんの原因
  • 食生活:肥満や生活習慣病のリスクが高まる
  • 睡眠不足:免疫低下や体内の老化の原因
  • ストレス:免疫低下や生活習慣病や心疾患のリスクを高める

また「座りすぎ」「社会的な孤立」なども健康寿命を損なう要因になります。

認知機能の低下

認知機能とは、具体的には物事への理解や判断、記憶、思考など、知的機能のことです。

このような認知機能の低下は、放置すると認知症に直結します。

認知症になるとまず、自立した生活は困難です。また、家族や周りの人のサポートがないと生活できないため、大きなストレスを抱えることになります。

健康寿命を延ばすには?

健康寿命を縮める要因の多くは、後天的な生活習慣です。つまり、今からでも生活習慣を変えれば、改善できる可能性があります。

突然すべての生活を変えることは難しいため、まずは要介護の原因を知り、食事や歩き方など身近なところから改善してみませんか。

健康寿命ポータルでは、健康寿命を延ばすためのポイントを解説しています。そのほかにも「要介護になる原因ランキング!厚生労働省の最新データから解説」などの記事も参考になさってください。

要介護になる原因ランキング!厚生労働省の最新データから解説

要介護の原因は、健康寿命の延びに伴って年々変化しています。 要介護を防ぐには、実際にどのような要因があるのかを理解しておくことが大切です。 そこで今回は、厚生労…

最後までお読みいただきありがとうございました。

投稿者プロフィール

野上 和香子 (Wakako Nogami)
野上 和香子 (Wakako Nogami)