認知症が増えている要因をご存知ですか?
認知症は高齢者が要介護に陥る大きな原因のひとつです。そのため、認知症患者が増加している要因を探ることで、健康寿命を延ばす手がかりを掴むことができます。
そこで今回は、認知症患者が増加している要因を具体的にみていきましょう。
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認知症とは?
認知症とは、脳の認知機能の低下により、日常生活に支障がある状態のことです。
具体的には、記憶力や判断力、コミュニケーション能力などが低下します。
発症の要因はさまざまで、いくつかの種類に分けられています。
- アルツハイマー型認知症
- 脳血管性認知症
- レビー小体型認知症
- 前頭側頭型認知症
特に日本では、認知症患者の約68%がアルツハイマー型認知症です。このアルツハイマー型認知症は、主に加齢に伴う神経細胞の萎縮が原因です。
要介護の原因No.1は認知症
実は、要介護の申請で最も多かった原因は「認知症」です。
そのため、日本の健康寿命を延ばすためには、社会全体で意識して認知症を予防していくことが大切です。
認知症が増えている要因
日本の認知症は増え続けています。
具体的には、2040年には6人にひとりが認知症という試算も公表されているほどです。
認知症の高齢者は、来年2025年には471万6000人となり、団塊ジュニアの世代が65歳以上になる2040年には584万2000人にのぼると推計しています。
NHK 社会ニュース「認知症の高齢者 2040年に推計584万人余 どう支えるか課題」より
2040年には高齢者のおよそ15%、6.7人に1人が認知症と推計されます。
それでは、認知症が増えている要因を具体的にみていきましょう。
超高齢化社会
日本で最も罹患者が多いアルツハイマー型認知症の最大の原因は「老化」です。
日本では生活水準や医療技術の向上により、平均寿命男性が81.09歳、女性が87.14歳と世界で1位になりました。
その結果、超高齢化社会に突入し認知症を発症する高齢者の分母が増えたのです。
認知症が増えている要因として最も大きいのが、この高齢化です。
生活習慣病の増加
九州大学医学部の勝木教授らによる久山町の住民約8千人を対象にした認知症調査では、以下の結果がでています。
- 糖尿病患者のアルツハイマー型認知症発症リスクは約2.1倍
- 糖尿病患者の脳血管性認知症発症リスクは約1.8倍
その要因としては食生活が欧米化しており、メタボリックシンドロームや高血圧、動脈硬化などの生活習慣病が増加したことも挙げられます。
フレイルの増加
フレイルとは、健常と要介護のちょうど中間にある状態です。
具体的にフレイルは身体的・精神的・社会的などの多角的な要因で、徐々に心身が衰弱していきます。
高齢者になるとパートナーとの死別などで精神的に落ち込むことも増え、心理的フレイル(軽度うつや不安症)や社会的フレイル(孤立)により認知症が進みやすくなるのです。
ただしフレイルは正しく対処することで健康な状態に回復することができます。そのためには早期発見・早期治療が重要です。
フレイル予防で認知症を防ぐ!
日本は超高齢化社会に突入し、認知症の罹患者増加は止められません。
しかし、これから高齢者になる50代や、まだ元気なシニアの方々であれば、生活習慣の改善やフレイル予防により認知症発症を防ぐことができます。
まずは健康寿命を延ばすために効果的な生活習慣を知り、認知症予防を心がけていきましょう。
健康寿命ポータルでは、健康を守るための認知症予防・フレイル予防についての情報を発信しています。認知症の要因の一つであるフレイルについてより知りたい方は「フレイルドミノはなぜ起こる?負の連鎖を断ち切るには」もぜひ参考になさってください。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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