実は「30分の散歩で脳が若返る」ことが実証されています。

ウォーキングが心身の健康に良いことは有名ですが、脳機能を改善する効果があることはあまり知られていません

そこで今回は、歩くことが脳に与える効果と、ウォーキングによる認知機能改善効果について詳しくご紹介します。

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ウォーキングで10歳脳が若返る?

マイアミ大学により、ウォーキングは脳の老化防止に効果的だと証明されています。

800人以上の参加者を7年間追跡し、ウォーキングなどの運動習慣と脳の健康状態の関連性を分析したところ、中〜強度の運動習慣がある人は記憶力や思考力が向上していたそうです。

その一方、運動習慣がない人は7年間で10年分以上の脳の老化が見られました。

このことから、30分のウォーキングのようにやや強めの運動を続けることで、脳の老化を防止できることがわかります。

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なぜ運動すると脳が若返るのか?

脳が老化する原因は、神経収縮、細胞死などです。具体的には25歳以降、脳細胞は毎秒約10万個ずつ減少していくとも言われています。

加えて、記憶力や判断力、感情などをコントロールする「灰白質」が減っていき、脳全体が萎縮していくのです。

しかし、実は運動にはこの灰白質を健康に保つ効果があります。

加えて、脳の海馬や前頭葉・側頭葉の神経が増え、記憶力や思考力の改善が期待できます。

ただし単なるストレッチでは不十分です。やや強い中程度のウォーキングを30分程度行うのが最も効果的だといわれています。

階段を使うだけでも脳が若返る

カナダのコンコルディア大学研究によると、階段昇降だけでも脳の健康維持に効果があると発表されています。

同大学の研究チームは、19~79歳の男女331人を対象に、運動量・知的活動による脳年齢への影響を調査しました。

結果は以下のとおりです。

その結果、階段を多く利用する人、学歴が高い人ほど脳年齢が若いことが判明した。具体的には、1日に登る階段の数が1階分多くなるにつれ脳年齢が0.58年若くなることが判明した。

保健指導リソースガイド「ウォーキングが脳を若々しく保つ」より

つまり、階段を意識して利用する、というだけでも脳を若返らせることができるのです。

運動不足は危険!

実は、日本は世界で一番座る時間が長い国です。

ある調査によれば、2時間座るごとに死亡リスクが15%弱増加すると証明されています。

また座る時間が長いと、身体的フレイルや筋肉が衰えるサルコペニアなどに罹患しやすくなるため、脳や全身の筋肉にも悪影響です。

ご自身の生活習慣に合わせて、無理なく運動を取り入れていきましょう。

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まずは30分のウォーキングから!

これまで運動習慣のなかった方にとって、急にスポーツを始めるのは大変です。

そこで、まずは10分から始め、30分程度を目指して散歩から始めてみましょう。

「会社の階段を使ってみる」

「ひとつ遠くのコンビニに行く」

など、身近で気軽にできる事から始め、徐々に習慣化していくことが大切です。

健康寿命ポータルでは、脳が若返る様々な健康習慣をご紹介しています。ぜひ「オリーブオイルが認知症を防ぐ!?脳を守る驚きの効果を解説」の記事もご覧ください。

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最後までお読みいただきありがとうございました。

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野上 和香子 (Wakako Nogami)
野上 和香子 (Wakako Nogami)