入れ歯で健康寿命が延びることをご存知ですか?
「歯が丈夫な人は長生き」
「自分で食べれる人はずっと元気」
という言葉には、実は科学的な根拠があるのです。
そこで今回は、咀嚼(噛むこと)と健康寿命の関係や、入れ歯でも寿命が延びる理由について解説します。
みんなで健康寿命を高めましょう!
健康寿命が全国平均より10歳も長い町・大阪府太子町から、健康的な日常生活を続けるためのヒントをお届けしています。
「噛むこと」が健康の秘訣
健康寿命を延ばすためには、運動習慣や栄養バランスなどが欠かせません。
しかし近年それ以上に注目されているのが「噛むこと」の大切さです。
しっかりと咀嚼することが、実は健康寿命を延ばすことにつながっています。
愛知県知多半島の65歳以上の住民を4年間追跡した研究において、歯が多く残っている人や、歯が少なくても義歯等を入れている人では、歯が少なく義歯を入れていない人と比較して、年齢、治療中の病気や生活習慣などの影響を取り除いても、その後に認知症発症や転倒する危険性が低いということがわかってきています。
日本歯科医師会「現在歯数と健康寿命」より
事実、歯が19本以下で入れ歯を使用していない人は
- 認知症発症リスクが1.9倍
- 転倒リスクが2.5倍
- 要介護認定を受ける可能性が1.2倍
になるという研究結果もでています。
実際に認知症や転倒による骨折は要介護の大きな要因でもあるため、しっかり噛むことで予防していくことが大切です。
入れ歯による噛み合わせでも健康寿命は延びる
もし自分の歯を失っても、入れ歯を使えば噛む力を取り戻すことができます。
実際に「自分で噛める」状態を維持することで、
- 口からしっかり食事をすることで低栄養を防ぐ
- 咀嚼することで口の筋肉維持につながる
- 噛むことで脳が活性化し認知症予防になる
など、入れ歯でも健康寿命を延ばすことにつながるのです。
健康寿命を延ばす8020運動
8020運動は「80歳でも、自分の歯を20本残そうという」という健康目標です。
人間の歯は全部で28本(親知らずを除く)ありますが、実はそのうち20本残っていれば問題なく食事をすることができることがわかっています。
日本では高齢者のQOLを高めるため、この8020運動が推進されています。
また、自分の歯を失ってしまった人も、自分にあう入れ歯を活用することでQOLを高めることができます。
もし歯に対して不安がある場合は、きちんと歯医者さんに相談することが大切です。
入れ歯で健康寿命を守ることが大切
健康で長生きするためには、歯を守ることが大切です。
定期的な歯科検診受診はもちろん、歯を失っても放置せず、入れ歯やインプラントなど適切な治療を行うようにしましょう。
健康寿命ポータルでは、オーラルフレイル予防につながる情報を発信しています。そのほか「オーラルフレイルとは?自己チェックリストやリスク、改善方法を解説」の記事なども参考になさってください。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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