フレイル予防に大切なのは、まず自身の変化に気づくことです。

「なんとなく体が重いと感じることが増えた気がする」
「階段を上がると息が切れやすくなった」

など、そんな小さな違和感が日常に現れたとき、もしかするとそれは「フレイル」の始まりかもしれません

この記事では、疲れやすさの背景にあるフレイルの仕組みや予防のポイントについて、わかりやすくご紹介します。

体と心の健康を守るために、できることから始めていきましょう。

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フレイルとは?その兆候とリスク

フレイルとは、身体的・精神的・社会的な機能が徐々に衰え、生活に影響が出てくる状態を指します。

「年齢のせいだろう」と思っていた不調が、実はフレイルの兆しであることは少なくありません。

実は見た目には元気そうに見えても、内面では疲れやすさや筋力の低下、やる気の減退などが進んでいることがあります。

こうした状態が進行すると、転倒や病気、さらには要介護状態につながる可能性が高くなるのです。

フレイルの定義と影響

フレイルは「虚弱」とも訳され、健康と要介護の間に位置する段階と考えられています。

実は身体的な衰えだけでなく、気分の落ち込みや社会とのつながりの減少など、複数の側面が複雑に関わっているのが特徴です。

例えば筋力の低下が始まると、日常の動作が面倒になり、外出を避けるようになり、その結果、人との関わりが減り、気持ちもふさぎ込んでしまうという悪循環に陥ることがあります。

このような状態が続くと、うつ状態や認知機能の低下につながることもあり、健康寿命を縮める原因になるのです。

疲労感の主な原因

「なぜか最近すぐ疲れる」と感じる場合、体力や筋力の低下だけでなく、他にも複数の原因が重なっていることがあります。

まず代表的なのが、食事量や栄養の偏りによる低栄養状態です。特にタンパク質やビタミンが不足すると、筋肉の回復が遅れ、慢性的なだるさや集中力の低下につながります。

そのため、特に食が細くなりがちな高齢期には、意識的に栄養バランスを整えることが求められるのです。

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高齢者のフレイル予防に効果的な食事法

まず、筋力や体力の回復において、運動と並んで大切なのが食事の内容です。

実は体力が落ちてくると、自然と食欲も低下しやすくなります。しかし、栄養が不足した状態では筋肉の合成も追いつかず、回復はますます遠のいてしまうばかりです。

「まごわやさしい」でバランスの良い食事の工夫

高齢者の健康維持に推奨される食事のキーワードのひとつに、「まごわやさしいがあります。

これは豆類、ごま、わかめ、野菜、魚、しいたけ、いも類といった、栄養価の高い食材の頭文字を並べたものです。

「まごわやさしい」を意識すると自然とタンパク質やビタミン、ミネラルがバランス良く摂取できます。

毎日少しずつでも続けていくことで、体力回復の土台が整い、フレイル予防にもつながっていくでしょう。

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社会とのつながりを保つ重要性

人との関わりが少なくなると、活動意欲の低下や孤独感の増加につながり、フレイルの進行を招きやすくなります。

ここでは、孤立が及ぼす影響や、社会参加の方法、日常のなかで気づけるサインについて紹介していきます。

孤立が与えるフレイルへの影響

社会的に孤立した状態が続くと、孤独感や不安感が心に影を落とし、気力の低下やうつ傾向につながることもあります。

実はこうした心の不調は、身体機能にも影響を及ぼし、運動不足が進み、筋力の低下や体力の衰えを加速させていくのです。

また、誰かと会話をする機会が減ることで、認知機能が徐々に低下していくというリスクも知られています。

そのためフレイルの進行を防ぐためには、心と体の両方を動かす「人とのつながり」を積極的に持つことが大切です。

「きょういく」「きょうよう」「ちょきん」で社会のつながりを守ろう

「きょういく」「きょうよう」「ちょきん」の「きょういく」は“今日行く場所があること”、「きょうよう」は“今日の用事があること”を意味し、どちらも外出や人との関わりを促す合言葉のようなものです。

このふたつに「ちょきん(貯筋)」、つまり筋力を蓄える意識が加わると、日々の活動が自然とフレイル予防へとつながっていきます。

フレイル予防では「行く」「用事」「動く」の3つを意識的に日常に組み込むことで、孤立を防ぎ、健やかな生活を守ることが大切です。

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まとめ:フレイル予防は小さな一歩が未来の健康を守る

フレイルは誰にでも起こり得る、年齢にともなう自然な変化のひとつです。

しかし、それを放置してしまうか、気づいて予防に取り組むかで、将来の生活の質は大きく変わってきます。

まずは「まごわやさしい」をとりいれた食事で栄養バランスを保ち、「きょういく」「きょうよう」「ちょきん」の合言葉で社会的な孤立を防いでいきましょう。

どれかひとつからでもかまいません。できることを、できる範囲で始めることが大切です。

もし日々のお食事でお困りの方は、配食のふれ愛太子店までご相談ください。管理栄養士監修のお弁当で高齢者のフレイル予防をサポートしています。

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野上 和香子 (Wakako Nogami)
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