空腹時血糖とHbA1cは、健康診断で血糖値や糖尿病のリスクを測定する指標です。

実は50代女性は閉経に伴い、空腹時血糖とHbA1cの数値が上がりやすくなることが知られています。

実際にご自身やご家族の健康診断の結果を見て、「数値が高いけど大丈夫?」と不安になったことはありませんか。

そこでこの記事では、空腹時血糖とHbA1cの表す内容や違いを解説します。

また、特に40〜50代女性が気をつけたいリスクや、数値を改善する方法についても分かりやすく説明しますので参考になさってください。

みんなで健康寿命を高めましょう!

健康寿命が全国平均より10歳も長い町・大阪府太子町から、健康的な日常生活を続けるためのヒントをお届けしています。

空腹時血糖とHbA1cとは?

空腹時血糖とHbA1cは、どちらも血糖値を測定するための指標です。

それぞれ異なる期間の血糖値の状態を表しており、健康診断では総合的な糖尿病の判断に活用されています。

空腹時血糖とは?

まず、空腹時血糖とは、8時間以上何も食べていない状態の血糖値を測定したものです。

標準値:100mg/dL以下

境界型:110-125mg/dL

糖尿病型:126mg/dL以上

この空腹時血糖では短期的な血糖値をチェックすることで、血糖値を下げるインスリンがきちんと機能しているかを確認しています。

HbA1cとは?

次に、HbA1cとは、過去1〜2ヶ月間の平均的な血糖値です。

赤血球中のヘモグロビンと血糖が結合した割合を数値化して測定します。

標準値:5.6%以下

境界型:5.7-6.4%

糖尿病型:6.5%以上

HbA1cは長期的な血糖値を測定することで、血糖値をコントロールできているかが把握できます。そのため、実際の糖尿病の診断や治療の経過観察でも活用される数値です。

なぜ40〜50代女性は糖尿病リスクが高まるのか

実は、特に健康診断で空腹時血糖とHbA1cに注目すべきなのが、40〜50代の閉経期(更年期)にさしかかった女性です。

閉経に伴う女性ホルモン(エストロゲン)の減少により、

  • 内臓脂肪が増加しやすくなる
  • 更年期に伴ううつ症状やストレス・睡眠不足が高血糖を招く
  • エストロゲンの減少によるインスリンの機能低下

など、生活習慣は変わらなくても血糖値への悪影響が出やすくなります

40代女性と50代女性では糖尿リスクは2倍以上

厚生労働省が行った令和元(2019)年の国民健康・栄養調査結果の概要によると、糖尿病の疑いが強い人の割合は

  • 40代女性:2.8%
  • 50代女性:5.9%

と、2倍以上に増加していました。

この調査からも、加齢により糖尿病を発症しやすくなることに加え、女性は更年期のホルモンバランスの変化にも気を配る必要があることがわかります。

空腹時血糖とHbA1cを改善するためには

実は血糖値を表す数値は、急に悪化するものではありません。

そのため日々の生活習慣や食生活を見直すことで改善できます。

ウォーキングなど食後30分以内に適度な運動を行ったり、睡眠リズムを一定にする努力をしましょう。

また、特に重要なのは食生活の見直しで、

  • 野菜から先に食べる
  • 低GI食品(玄米、そば、野菜、豆など)を取り入れる
  • きのこや海藻などから食物繊維を摂取する

    などの工夫が大切です。

具体的には、体に優しい健康食材として「まごわやさしい」を取り入れてみましょう。

まごわやさしいで健康に!7つの食材で栄養バランスを整えよう

「まごわやさしい」とは、7つの栄養豊富な和の食材の頭文字です。日々の生活にバランスよく取り入れたい、健康をサポートするための語呂合わせになっています。 忙しい生…

定期的に健康診断を受けて、空腹時血糖とHbA1cをチェックしよう!

健康寿命を延ばすためにも、まずは定期的な健康診断をうけて、自分の状態をチェックすることが大切です。

特に50代は心身ともに変化が大きい年代なので、早期発見・早期対処が欠かせません。

毎年の健康診断を、生活習慣を見直すきっかけにしましょう。

健康寿命ポータルでは、50代女性の健康寿命の疑問について詳しく解説しています。

そのほかにも更年期とともに女性を悩ませている「」の記事も参考になさってください。

女性の未病リスクとは?ホルモンバランスの影響とリスク

未病と女性の不調には、実は深い関わりがあります。 例えばホルモンバランスが周期的に変化することもあり、特に女性は30代後半から50代から未病状態に陥りやすいとされて…

最後までお読みいただきありがとうございました。

投稿者プロフィール

野上 和香子 (Wakako Nogami)
野上 和香子 (Wakako Nogami)