「寿命」を決める要因はなんでしょうか。
現在医療の発達もあり、世界的に平均寿命が伸びています。
実は日本人の平均寿命だけみても、この1世紀の間で30年も延びているのです。
そこで今回は寿命を決定する要因について遺伝や環境などの側面から解説します。
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寿命を決める要因
寿命を決める要因には、先天的なものと後天的なものがあります。
具体的には遺伝子などの先天的要因が25%、外部の環境などの後天的要因が75%づつ影響しているというのが定説です。
人間の最大寿命は115〜122歳ほど
すべての生物には、それぞれ最大で生きられる長さである「最大寿命」があると考えられています。
例えば、人間と遺伝的によく似た猿の寿命は40〜50年です。またカメは150年以上、クジラは200年以上など長い一方、ハエは30日ほどしかありません。
その中で、人間の最大寿命は115〜122歳ほどと考えられています。
これは、1997年に122歳で死亡したフランスの ジャンヌ・カルマンさんの人類最長寿記録に基づいています。
なお、厚生労働省が令和4年度に公表した日本人の平均寿命は男性81.05歳、女性87.09歳ほどですので、比較すると最大寿命との差は40年ほどあることがわかります。
寿命を決める先天的要因
寿命を決定する先天的な要因には、以下のような生物学的な要素が考えられています。
- サーチュイン遺伝子
- テロメア
それぞれ見ていきましょう。
サーチュイン遺伝子
サーチュイン遺伝子は「長寿遺伝子」として知られる特別な遺伝子群です。
例えば細胞の中にあるミトコンドリアのエネルギー生産効率を高めたり、体内の炎症を抑え、DNA修復をサポートしています。
サーチュイン遺伝子はオートファジーやNMN摂取によって活性化することがわかっており、研究が進んでいる分野です。
テロメア
テロメアとは、人間の染色体の端にある細胞のコピーを制御するための構造です。
分裂するたびに短くなり、50〜70回程度分裂すると停止します。こういった分裂を止めた細胞が「老化細胞」です。
なお、テロメアの長さは個人差があります。具体的にはストレスや乱れた生活などでも短くなるといわれています。
寿命を決める後天的要因
後天的な要因は、生活習慣や外部要因などの環境面です。
例えば社会的要因として、衛生や栄養面の改善、医療の発達などは、戦後日本の寿命が伸びた大きな環境要因です。
また、近年大きく注目されているのがライフスタイルや習慣です。
- 紫外線や放射線
- 喫煙習慣
- ストレス
- 運動不足によるフレイル
- 社会的な孤立
- バランスの悪い食生活
など、寿命を縮める要因はたくさんあります。
つまり生活習慣病の原因になったり、体内のDNAを傷つける活性酸素が増加するような生活習慣が寿命を縮めているのです。
寿命を延ばすには健康的な生活習慣が必須
寿命は遺伝子的要因と後天的環境のバランスで決まります。
そして生活習慣やライフスタイルは自分の意志で変えていけるものです。
そのため、運動習慣をつくる、バランスの良い食事をするなど、健康的な生活を心がけることは決してムダではありません。
健康的に寿命を生ききるためにも「健康寿命を延ばす」方法を模索していきましょう。
健康寿命ポータルでは、寿命に関わる様々な情報を発信しています。加齢と老化の違いについての記事もぜひご覧ください。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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