コーヒーで健康寿命が延びるというデータが、実は多数報告されています。
もちろん飲み過ぎは禁物ですが、毎日適度に楽しむことで、
- リラックス・ストレス軽減効果
- 肝臓がんの発生リスクを半減
- 心血管疾患や呼吸器疾患のリスクを下げる
- ニコチン酸による長寿遺伝子の活性化
- 抗酸化作用による老化防止
- 2型糖尿病の予防
など、多くの健康効果が見込めます。
今回の記事では、コーヒーが健康に与える影響を具体的に見ていきましょう。
コーヒーで健康寿命が延びる?
コーヒーにはカフェインをはじめ、例えば抗酸化作用を持つクロロゲン酸やニコチン酸などさまざまな健康成分が含まれています。
そのため、適度にコーヒーを飲むことで、健康寿命が延びることがわかっています。
なお、健康寿命とは「健康で自立した生活ができる期間」のことです。
肝臓がんの発生リスクが50%減
実はコーヒーは肝臓がんの発がんリスクを下げることがわかっています。
これは2005年には国立がん研究センターの発表であり「ほぼ毎日コーヒーを飲む人は肝臓がんのリスクが半減する」というものです。
これは、コーヒーに多く含まれるポリフェノール「クロロゲン酸」の抗酸化作用で、肝臓の細胞へのダメージが軽減される効果によるものと考えられています。
心筋梗塞や脳卒中のリスクを下げる
また、欧州心臓病学会(ESC)の研究では、コーヒーを1日2~3杯飲む人は、心筋梗塞・脳卒中などの心血管疾患リスクが低下したことがわかっています。
加えて、オーストラリアのベーカー心臓病・糖尿病研究所の発表でも同様の発表があり、通常のコーヒーの他に、インスタントコーヒーやカフェインレスコーヒーでも同様の健康効果があったと報告されました。
これは、コーヒーの以下のような成分が関係していると言われています。
- クロロゲン酸:抗炎症作用や血圧調整効果
- カフェイン:血流改善、血管内皮細胞の改善、気管支拡張作用
2型糖尿病の予防につながる
2型糖尿病とは、遺伝的要因のほかに後天的な生活環境の悪化によるインスリン不足で発症する糖尿病です。
実はコーヒーに含まれるクロロゲン酸は、糖の吸収を抑えて血糖コントロールをしやすくする効果があります。
加えてインスリン分泌効果もあるため、糖尿病に効果があると考えられているのです。
なお、糖尿病予防でコーヒーを飲む場合は食事中に飲むようにし、砂糖などは入れないことが大切です。
ニコチン酸が長寿遺伝子を活性化する
実はコーヒーにはニコチン酸(ビタミンB3の一種)が含まれています。
このニコチン酸は体内でNAD(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)という補酵素に変化し、長寿遺伝子(サーチュイン遺伝子)を活性化させる効果があるのです。
そして長寿遺伝子が活性化されると、細胞の若返りや老化防止につながります。
「コーヒー博士」である東京薬科大学名誉教授 岡希太郎さんは以下のように話しています。
深く煎ったコーヒー豆10グラム中には、ニコチン酸が3~5ミリグラム含まれる。これを1日に3、4杯飲めば、NAD不足にならないだけの量に近いニコチン酸を摂取できるという。
日本経済新聞「コーヒー習慣は健康寿命の援軍 注目成分のニコチン酸」より
これは、実は近年注目が集まっている若返りの薬「NMN」と似た効果です。
1日何杯のコーヒーが健康寿命に効果的?
コーヒーは、1日3〜4杯が効果的です。具体的には1日カフェイン400mgに抑えるようにしましょう。
もし過剰摂取してしまうと不眠になったり、イライラ、発汗、頻脈など悪影響が起こる可能性があるため注意しなければなりません。
また、砂糖やミルク、甘味料の入れすぎには注意しましょう。
健康寿命ポータルでは、健康につながる食品の情報を発信しています。そのほかにも「ナッツで寿命が延びる?ハーバードも認めた健康効果を調べてみた」などの記事も参考にしてください。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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