酸化ストレスをわかりやすく解説すると、体の細胞が活性酸素によりダメージを受けた状態のことです。

この酸化ストレスは細胞の老化と深く関わっていることが知られています。

そこで今回は、酸化ストレスとはなにか、細胞が傷つく仕組みを解説します。

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酸化ストレスとは?

酸化ストレスとは、細胞の酸化によって起こる有害な状態を指す言葉です。

酸化ストレスとは、「酸化反応により引き起こされる生体にとって有害な作用」のことで、活性酸素と抗酸化システム(抗酸化物質)、抗酸化酵素とのバランスとして定義されています。(中略)
酸化は体の中の全体で起こっているため、酸化によって細胞が傷つけられことがあります。

健康長寿ネット「酸化ストレス」より

つまり、酸化ストレスをわかりやすく表現すると、体内の細胞がサビて劣化している状態といえます。

酸化ストレスが高まると体内のDNAやたんぱく質にダメージが蓄積します。

そして最終的には、顔のシワなどの老化の加速、生活習慣病やがんなどの病気につながるのです。

酸化ストレスが発生する仕組み

実は「酸化」自体は悪いものではなく、私たちの体にとって不可欠な作用です。

そもそも私達の細胞は、ミトコンドリアの酸化反応を利用しエネルギーを生産しています。

実はその過程で発生する、活性酸素やフリーラジカルなどの強力な酸化原因物質が酸化ストレスの原因です。

通常、体内では酸化ストレスに対して「抗酸化物質」を生産し、細胞を防御しています。

しかし、この酸化と抗酸化のバランスが崩れると、酸化ストレスが蓄積する仕組みになっています。

酸化と抗酸化のバランスが崩れる原因

酸化と抗酸化のバランスが崩れる原因はさまざまです。

基本的には、以下の2パターンに分類されます。

  • 活性酸素を過剰に発生させる要因
  • 体の抗酸化力が低下する要因

それでは、具体的にみていきましょう。

紫外線

紫外線は皮膚の細胞を直接傷つけ、シワやシミの原因になることで知られています。

しかし、実は体内で活性酸素を発生させる要因にもなるのです。

大気汚染や喫煙

排気ガスやたばこなどに含まれる有害物質も、活性酸素を発生させる要因です。

血管や呼吸器などが酸化され、傷つきます。

ストレス・生活リズムの乱れ

過度なストレスや睡眠不足など、生活リズムの乱れも酸化ストレスの原因です。

生活習慣が安定していないと心身の抵抗力も弱まり、自律神経失調症未病などの状態に陥りやすくなります。

栄養バランスの乱れ

ジャンクフードや脂っこいものばかり食べていると、体内の栄養バランスが崩れます。

すると抗酸化に必要なビタミンCやビタミンEなどが不足し、体内の酸化を食い止めることができなくなってしまいます。

この場合はサプリメントなどでもよいので、まずは体内に抗酸化作用の強い栄養素を補うことが大切です。

健康寿命を延ばすために酸化ストレスに向き合おう

酸化ストレスは放置すると病気や老化の原因になります。

まずはバランスの良い食事や十分な睡眠、ストレスの管理を意識することで、酸化ストレスを軽減していきましょう。

健康寿命ポータルでは体内の老化防止のための情報を発信しています。

そのほかにも「老化細胞は除去できる時代に!細胞老化を防ぐセノリティクス研究とは」の記事も参考になさってください。

老化細胞は除去できる時代に!細胞老化を防ぐセノリティクス研究とは

老化細胞とは、分裂を止めてもなお身体に残り続ける組織のことです。 近年数を減らすことで、臓器の老化を改善できることがわかってきました。 そこで今回は、老化細胞と…

最後までお読みいただきありがとうございました。

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野上 和香子 (Wakako Nogami)
野上 和香子 (Wakako Nogami)